採用動画を作りたいと思ったとき、人事担当者が最初に考えるべきこと

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動画制作

採用動画を作りたいと思ったとき、人事担当者が最初に考えるべきこと

「採用動画を作りたいので、会社紹介の映像をお願いできますか」

採用活動の一環として動画制作を検討するとき、こうした相談から始まることがあります。参考として共有されるのは、映像が美しく、社員が生き生きと働き、印象的なコピーが流れる他社のコンセプトムービーです。

もちろん、映像の品質や企業イメージは大切です。しかし、企画を考える前に確認したいことがあります。その動画を見た求職者に、何を理解し、次にどう行動してほしいのでしょうか。

目次
  1. 採用動画を「会社紹介」から考え始める落とし穴
  2. まず確認したいのは、自社の採用導線と課題
  3. 目的から選ぶ、採用動画の代表的な種類
  4. 制作前に人事担当者が整理したい5つの問い
  5. 「かっこよさ」は目的ではなく、伝えるための手段
  6. 動画を決める前の相談から、採用施策を設計する

採用動画を「会社紹介」から考え始める落とし穴

きれいな映像と、伝わる情報は違う

整ったオフィスで若手社員がパソコンを操作する。電話で顧客と話し、会議室でプレゼンテーションをする。そこに「挑戦が、未来を変える」といったコピーが重なる。こうした演出は、企業の雰囲気を印象的に伝える方法の一つです。

ただ、完成した動画を求職者の立場で見直すと、「どんな仕事をするのか」「未経験でも働けるのか」「どんな人と一緒に働くのか」がほとんど分からない場合があります。

映像として洗練されていることと、求職者の疑問が解消されることは別です。

コンセプトムービーそのものが悪いわけではありません。企業の価値観や世界観を伝える目的なら、有効に機能することもあります。問題は、その役割を決めずに「他社が作っているから」「かっこいいから」という理由だけで制作を始めることです。

まず確認したいのは、自社の採用導線と課題

採用動画の企画は、映像表現より先に採用活動の現状から考える必要があります。

例えば、求人媒体の閲覧数はあるのに応募が少ない企業と、説明会には学生が集まるのに選考辞退が多い企業では、必要な情報が違います。前者は仕事内容や応募条件の理解が不足しているかもしれません。後者は、入社後の働き方や職場への不安が残っている可能性があります。

動画制作の前に、「採用活動のどこで、誰が、何を判断できずに止まっているか」を整理することが重要です。

動画を置く場所によって、果たす役割も変わる

求職者が企業と出会う入口は一つではありません。求人媒体、合同説明会、学校からの紹介、企業サイト、SNSなど、接点は複数あります。その後、気になった企業を検索し、採用ページや動画を確認して応募を判断する人もいます。

動画は必ずしも最初の接点である必要はありません。ほかの媒体で社名を知った人が、応募前に不安を解消するために見る動画にも大きな役割があります。

求人媒体やイベントで企業を知ってから採用ページや動画で情報収集し、仕事理解を深めて説明会・応募へ進む採用導線図

目的から選ぶ、採用動画の代表的な種類

すべての課題を一本の会社紹介動画で解決しようとする必要はありません。何を伝えたいかによって、適した形式は変わります。

仕事内容を理解してもらう「仕事紹介動画」

一日の業務の流れ、担当する作業、使用する設備、仕事の難しさや面白さを具体的に伝えます。職種名だけでは業務を想像しづらい場合や、入社後のギャップを減らしたい場合に向いています。

人と職場を知ってもらう「社員インタビュー・職場密着動画」

入社理由、仕事を覚えるまでの経験、上司や同僚との関係、実際の職場の雰囲気を伝えます。台本で整えた言葉だけでなく、本人の経験や日常の様子を見せることで、求職者が働く姿を想像しやすくなります。

不安を減らす「研修・待遇・キャリア紹介動画」

未経験者の教育体制、資格取得支援、勤務時間、配属後の成長過程などを説明します。条件や制度は文字でも確認できるようにしながら、動画では「実際にはどう運用されているか」まで伝えることが大切です。

企業の考え方を伝える「コンセプトムービー」

事業の意義や大切にしている価値観を印象的に伝える形式です。認知形成や共感のきっかけとして有効な場合がありますが、具体的な仕事内容や応募条件の説明を代替するものではありません。

仕事紹介、社員インタビュー、研修・待遇・キャリア紹介、コンセプトムービーの役割を求職者の疑問と対応させた比較表

制作前に人事担当者が整理したい5つの問い

制作会社に「何かいい感じの動画を」と依頼する前に、次の問いへの答えを社内で整理しておくと、企画の精度が上がります。

1. 誰に見てほしいか

新卒か中途か、経験者か未経験者か。応募者の属性だけでなく、仕事内容について何を知っていて、何に不安を感じているかまで考えます。

2. 見た後、何を分かってほしいか

仕事の具体像、職場の人柄、研修制度、キャリア、企業理念などから優先順位を決めます。一本の動画に盛り込みすぎると、結局何も印象に残らないことがあります。

3. どこで見てもらうか

採用サイトの職種ページ、求人媒体、説明会、SNSなど、視聴する場面を定めます。スマートフォンで短時間見る想定か、説明会で腰を据えて見る想定かでも、尺や構成は変わります。

4. 見た後にどんな行動を期待するか

募集要項の確認、説明会予約、社員紹介ページへの移動、応募など、次の行動を決めます。いきなり応募を求めるより、まず仕事理解を深める導線が適切な場合もあります。

5. 何をもって成果とするか

再生回数だけでなく、採用サイトでの動画視聴、説明会での質問の変化、応募者の理解度、選考辞退の理由なども確認します。ただし、動画による効果を単独で断定せず、ほかの採用施策とあわせて評価する必要があります。

採用動画制作前に確認すべきターゲット、伝える内容、視聴場所、次の行動、成果の5項目のチェックリスト

「かっこよさ」は目的ではなく、伝えるための手段

採用動画の制作では、経営者や人事、現場社員など、社内のさまざまな人の意見が入ります。ブランドらしさを大切にすることは必要です。一方で、社内の評価だけを基準にすると、見栄えの良い動画が完成しても求職者に必要な情報が残らないことがあります。

そこで企画を判断するときは、「この演出は求職者の理解や安心につながるか」と問い直したいところです。現場の音、社員の率直な言葉、入社直後の研修風景など、華やかではない素材がかえって重要になることもあります。

採用動画の完成度は、映像の美しさだけでなく、採用活動の課題に対して必要な情報を届けられるかで考えるべきです。

動画を決める前の相談から、採用施策を設計する

緋乃株式会社では、採用動画や社員インタビュー動画の制作だけでなく、採用サイト、求人媒体、SNSなどを含めた採用マーケティング全体の設計からご相談いただけます。

現在は、求職者が複数の情報源を行き来しながら企業を比較することが考えられます。そのため採用活動を見直す際には、SNSや動画をほかの施策と切り離さず、それぞれが担う役割を考えることが重要です。

「動画を作りたいが、どんな内容にすればよいか分からない」という段階でも構いません。まずは自社の採用課題と求職者に必要な情報を整理し、動画を作るべきか、作るなら何を伝えるべきかを一緒に考えるところから始められます。

SNS・動画活用を、事業成果につなげるために。

採用・集客・企業認知に向けた戦略設計から、動画制作・SNS運用まで。緋乃の支援内容や事例を資料にまとめています。

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