SNS運用を外注する前に、企業が整理しておくべき5つのこと

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SNS運用を外注する前に、企業が整理しておくべき5つのこと

「採用のためにSNSを始めたいので、運用をお願いできますか」。

こうした相談を受けるとき、最初に確認したいのは投稿本数や動画の雰囲気ではありません。SNSを使って、採用活動の何を改善したいのかという点です。

採用手法は多様になりました。しかし、求人媒体に掲載すれば応募が増えるわけでも、人材紹介会社からの紹介を待てば採用が決まるわけでもありません。同じように、SNSを始めただけで応募が急増するとは限りません。

SNS運用の外注は合理的な選択肢です。ただし、制作を任せることと、採用戦略を考えなくてよいことは別です。外注前に整理しておきたい5つの論点を解説します。

目次
  1. まず、SNS運用の外注は合理的な選択肢
  2. 1. SNSで解決したい採用課題は何か
  3. 2. 誰に、どの認識を持ってほしいか
  4. 3. 採用導線のどこをSNSが担うか
  5. 4. 外注先と社内の役割をどう分けるか
  6. 5. 何を成果とし、どう見直すか
  7. SNSを始めることは、採用課題と向き合うこと

まず、SNS運用の外注は合理的な選択肢

企業アカウントの運用には、企画立案、台本作成、撮影の準備と実施、編集、確認、投稿、分析と改善が伴います。撮影の日だけでなく、その前後に多くの工数が発生します。

人事担当者が採用広報や面接調整などと兼務する場合、これらを継続するのは簡単ではありません。動画制作の経験がない状態から社内で制作体制を整えるには、教育や機材、管理に時間もかかります。専門会社へ委託すれば、一定の品質と投稿ペースを維持しやすくなる可能性があります。

一方、外注が必ず内製より安いとは限りません。撮影頻度、社内確認の負荷、契約範囲、社内に蓄積したいノウハウによって、適切な体制は変わります。判断すべきなのは「内製か外注か」という二択よりも、どこまでを自社で担い、何を専門家に任せるかです。

1. SNSで解決したい採用課題は何か

最初に整理したいのは、応募が少ないという結果だけでなく、その手前で何が起きているかです。

そもそも会社が知られていないのか。求人情報は閲覧されているのに仕事の魅力が伝わっていないのか。応募は集まるのに、仕事内容への理解不足から選考辞退が生じているのか。同じ「採用が難しい」でも、原因によって打ち手は変わります。

SNSを始める目的は、投稿することではなく、採用課題の一部を改善することです。

例えば会社の認知が不足しているなら、社員の日常や事業内容との接点を広げる企画が考えられます。一方、応募前の不安が課題なら、勤務の実態や未経験者の研修を丁寧に見せる動画が必要かもしれません。課題を仮説として整理し、運用開始後も見直していくことが重要です。

2. 誰に、どの認識を持ってほしいか

「若い人に見てほしい」だけでは、制作する内容を決めきれません。新卒か中途か、経験者か未経験者か。さらに、仕事への関心や業界知識がどの程度ある人なのかも検討します。

例えば、製造業を知らない学生には、そもそもどんな製品や技術に関わる仕事なのかを示す必要があります。一方、同業経験者には、設備、働き方、裁量、待遇など、転職先を比較する材料が重視されるかもしれません。

ターゲットと解消したい疑問を具体的にすることで、動画の企画と伝える情報に優先順位が生まれます。

3. 採用導線のどこをSNSが担うか

求職者は必ずしもSNSで初めて会社を知るわけではありません。求人媒体で見つけた社名を検索したり、合同説明会の後に企業アカウントを見たりすることも考えられます。

そのため、SNSを新規認知の入口と決めつける必要はありません。応募を検討する人が「どんな社員が働いているのか」「実際の仕事は想像どおりか」を確かめる場として機能することもあります。

SNSだけで採用を完結させようとせず、求人媒体、採用サイト、説明会、応募窓口とのつながりを考える必要があります。

例えばTikTokで仕事内容を紹介しても、プロフィールからたどり着く採用ページに募集要項や応募方法がなければ、関心が行動につながりにくくなります。逆に採用サイトで動画を紹介し、文字だけでは分かりにくい職場の様子を補う使い方もあります。

求人媒体・説明会・検索・SNSで企業を知り、採用サイトや動画で理解してから説明会予約・応募へ進む導線図

4. 外注先と社内の役割をどう分けるか

外注する場合でも、採用方針や募集条件の最終判断まで制作会社に丸投げすることはできません。現場で実際に働く人の協力も欠かせません。

例えば、制作会社が企画・撮影・編集・投稿・分析を担当し、人事が採用対象や募集条件の確認、現場との調整、応募状況の共有を担う形が考えられます。どこまで含むかは契約によって異なります。

確認フローも重要です。誰が内容を確認し、何営業日で返答するのか。撮影の協力者をどう確保するのか。こうした運用条件が曖昧だと、優れた企画でも継続が難しくなります。

外注で手放せる制作業務と、社内に残る採用上の意思決定を分けて考えましょう。

採用SNSの運用で制作会社、人事、現場が担う業務の分担例

5. 何を成果とし、どう見直すか

SNSの再生回数やフォロワー数は、情報が届いた様子を把握するための指標です。しかし、それだけで採用成果を判断することはできません。

会社の認知を広げたいなら視聴やプロフィール閲覧、仕事内容の理解を深めたいなら採用ページへの遷移や候補者からの質問内容など、目的に応じて確認する項目を変えます。応募や採用に至ったかどうかも大切ですが、SNS以外の接点が影響するため、単純に一つの投稿へ成果を帰属させない姿勢が必要です。

また、募集条件そのものが他社と比較して不利な場合、SNS運用だけで問題を解決するのは難しいでしょう。数字が伸びないときも、すぐに動画の企画だけを疑うのではなく、採用全体を点検することが必要です。

評価は「動画が伸びたか」ではなく、「採用活動の改善に近づいているか」を中心に置きます。

採用SNS外注前に整理する採用課題、ターゲット、採用導線、運用体制、成果指標の5項目

SNSを始めることは、採用課題と向き合うこと

ここまでの5つは、外注前に完璧な答えを用意するための宿題ではありません。むしろ、分からない点があれば、それこそ相談すべき論点です。

SNSを始めるということは、制作する動画の内容を決めるだけではなく、求職者にどんな情報を届け、採用活動のどこを補うのかを考え直す機会でもあります。

緋乃株式会社では、企画・撮影・編集・SNS運用に加え、採用サイトや求人媒体などを含めた採用マーケティング全体の設計からご相談いただけます。必要に応じて社員インタビューや仕事紹介などの動画制作も組み合わせ、施策ごとの役割を整理します。

「SNSの外注を検討しているが、何を発信すべきか分からない」という段階でも問題ありません。まずは採用上の課題と今ある接点を一緒に整理し、動画を使うべき場所から考えていきましょう。

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